ここ数日、あちこち(と言ってもYouTube内ですが)で、小出裕章さんの発言を聞いたり、これまで数十年の彼の行動、彼の人間性や考え方を知って、遅ればせながら私も彼のことを本当に立派な人だと思いました。
付け加えるなら、本当の意味での科学者としての正義感や正しい判断力を持っていると思います。
例えば上の動画に登場をする推進派・杤山修氏は、冒頭(あくまでも編集後のこのビデオの冒頭だが)で「私たちはすでに原子力を発電に使うという選択をしてきて・・・」で始まる発言をしているが、その一言からも「選択をしてしまったから、今さら後戻りは出来ない」という、推進の根拠となる本音が見えるように思います。
いや、それを本音とするのならばまだ良心的な推進派であり、「推進派でなければ、給料がもらえなくなる」という本音を持つ、「国民のための推進派」ではなく「自身のための推進派」が大多数のような気がします。
小出氏の発言について、「ユートピアみたいな印象を受けた」と言っていますが、今の福島での惨状を杤山氏は何と表現するのでしょう。3月11日以前は、福島の人々や日本中の人々にとってまさにユートピアとなってしまいました。
このビデオで杤山修氏の肩書きが「
原子力安全研究協会」と表示されていますが、この類の団体は「安全」という言葉をみんな入れますよね。本音は「原子力推進研究協会」なのでしょうが、「安全」を入れることでイメージを良くしているのでしょう。
人が生きていく上で、基本的に何でも「安全」を求めますが、どの名称にも「安全」を入れるわけではありません。もちろん特に「安全」に特化した団体もたくさんあり、それゆえ「安全」を名称に使うものもあるでしょう。裏を返せば、原子力が危険だからということになりそうです。
杤山修氏の発言(ほんの数分でしかありませんが)の仕方を聞くと、「国民の安全のため」が出発地点ではなくて、原発推進を出発地点としての、「それじゃあ、安全にするか」という感じがします。
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posted by kewpie at 09:15|
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震災・原発事故