2014年09月21日

「ハッピーフライト Happy Flight」をテレビで見ました

 間違えてテレビを購入して以来、パソコン横のッテレビを「ながら見」するようになってきましたが、基本的には普段、ニュース番組などを除くとあまりテレビは見ません。
 ただ、昨夜は飛行機モノの放送があったので、テレビに面と向かって2時間、矢口史靖監督「ハッピーフライト Happy Flight」を見ました。

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 矢口史靖監督と言えば、「ウォーターボーイズ」「スウィング・ガールズ」が何と言っても良かったと思います。

 「ハッピーフライト」のことは耳にしていたものの、すっかりその存在を忘れていました。2008年の作品ということですので、もう6年も経っているのですね。「ウォーターボーイズ」「スウィング・ガールズ」と比べると一つの映画としての仕上がりが今ひとつです。
 というのは、「ウォーターボーイズ」「スウィング・ガールズ」は喜劇として仕上がっています。「ハッピーフライト」も喜劇ですが、矢口の飛行機マニアぶりを発揮しながら、あり得ないシーンでの「喜劇」がミックスされていて、中途半端なのです。

 例えば、副操縦士を目指す鈴木( 田辺誠一)のおっちょこちょいや、無知ぶりは、ちょっとあり得ないひどさです。

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 「着陸時には滑らかに着陸するのがいい」と言います。これについて機長(=時任三郎)が尋ねること自体、あり得ません。滑走距離を短くするため、ぶつけるようにして着陸するのが良いということは、アマチュアにも知られていることです。
 また、同様に機長と副操縦士が食事のトラブルを軽減するため、同じ食事をしないこともよく知られていますから、これに関してCAとのやりとりはあり得ないはずです。

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 CA斉藤(綾瀬はるか)のおっちょこちょいぶりも、かなりのレベルです。

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 ただ、斉藤が調理をミスして代わりに予定外のものを作るなんていうことは、素人でも分かりますが、それ以外で、プロの視点からの「あり得ない」は分かりません。

 グランドスタッフと客室乗務員との確執も描かれていて、「ありそう」と思いました。

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 グランドスタッフの木村(田畑智子)のがんばりぶりは、グランドスタッフそのものです。別のドキュメンタリーで何度か見ましたが、確かに大変な仕事のようです。このシーンで、田畑は肋骨の骨折をしたそうです。

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 転んだ後にバスを追いかけます。

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 このシーンは、骨折後に撮影したのでしょうか。それとも、骨折以前に撮影されていたものなのでしょうか。

 このように喜劇にするためにやや無理のある場面が多々ありますが、一方でリアルな場面も多く、見ていて嬉しい(?)シーンも少なくありません。

 ジャンボ機の模型がどうしても「模型」と分かってしまうシーンがある一方、ここはリアルです。ここなんて、模型か実写か分かりません。

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 それだけではなく、横風を受けながら、こうやって機体を斜めにして滑走路に向かうなんていうことは多くの一般の人には知られていないことでしょうが、矢口監督は描きたかったのでしょう。

 着陸の豪快なシーンも見ていて楽しいものです。

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 そういえば、ピトー管4本が完全でない状態で離陸しましたが、こういうことってあり得るのでしょうか。

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 案外ありそうです。

 飛行機マニアの矢口監督が、マニアックな飛行機映画として仕上げたい気持ちといつもの喜劇として仕上げるという方向が、1本の映画とするにはやや無理があったのかも知れません。
 しかし、私には不自然さを感じながらも、逆に知識不足故分からない「マニアックなシーン」をみつけられるといいなと思っています。そんなわけで、録画した番組からCMカットして、DVD-VIDEOフォーマットでただいままとめている次第です。

 こんな本まであるので、参考になりそうです。

happyflight14.jpg


 そうそう。エンドロールにも、その後のストーリーが描かれているとのことですので、これも見直す価値がありますね。
posted by kewpie at 10:14| Comment(4) | TrackBack(0) | 航空機
この記事へのコメント
奥様一時札幌在住とは。間違いなく素敵なかたでしょう♪
私も飛行機大好き人間で、見ました!同じく最近のお笑い人だらけのTVは嫌いで、飛行機事故の再現番組は見ます;

札幌自宅から羽田迄3時間半。ジェットスターの記事読んで『乗れないな』と思いましたw
可能な限りJALかANAcard払いで、年に4往復は無料orニューオータニ朝付往復無料数回。コーラ1本もcardかWAON払いです;
Posted by サッポロっこ at 2021年05月16日 17:19
すてきな方→は、はい。
飛行機事故→あっては困りますが、また頻度は極めて少ないですがなくせませんよね。飛行機ということに限らず、危機管理の勉強になります。YouTubeで「機場空論」とうチャンネルがお勧めです。
私は、サイフの都合があって、極力LCCを利用します。パソコンでフライトシュミレータをやってから、落下の怖さを感じなくなってしまい、ジェットコースターや垂直落下のアトラクションも全然恐くありません。飛行機に乗ると乱気流を待っているのですが、経験がありません。コロナが収まったら、マチュピチュへ行こうと思っています。

Posted by kewpie at 2021年05月16日 18:31
「機場空論」、見ましたっ。
いいですね〜。(当て字もgood!)
まるで飛行機の屋根にまたがって?景色見ているみたいですw
乱気流を楽しみにしている人、初めてですw
冬、羽田からの帰りに何度も経験しましたよ。あと、台風の時乗ってみてくださいw

マチュピチュですか!いいですね〜♪


Posted by サッポロっこ at 2021年05月20日 17:05
「機場空論」→名前とは裏腹に、丁寧な造りですよね。最近、ソックリさんが現れました。

景色見ているみたい→Flightradar24.comはご覧になったことがありますか。世界中のリアルタイムの飛行を選んで、コックピットからの景色(VR)が見られます。久しぶりに開いたら、パソコンからは見られないようです。スマホのアプリのみになったのかなぁ。

乱気流→同じ趣味の人は希?(笑)

ところで、私の「飛行機の珍しい経験」は、飛行中のB747のコックピットに入ったことがあることです。2回あります。今では絶対にできませんね。


Posted by kewpie at 2021年05月20日 22:23
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