2014年11月13日

立派な犯罪

 前から「え? ちょっと変じゃないか」と思っていたのがこの表現です。

rippa01.jpg
http://blog.goo.ne.jp/radio_time19/e/755e9ee312be39f8b1bb5afae6bd64b4の写真の内、必要な部分を切り抜きました。)





 同じ理由で、この表現を批判しているブログ、に掲載されていた記事(の画像)です。

rippa02.jpg


 「犯罪」を「行為」に置き換えてみると
「万引きは立派な行為です」
になります。

 goo辞書での説明です。

goo.gif
りっ‐ぱ【立派】
[形動][文][ナリ]《一派を立てる意から。一説に「立破」の音から》
1 威厳があって美しいさま。堂々としているさま。また、非常にすぐれているさま。「―な邸宅」「―な業績」
2 十分に整っているさま。不足や欠点のないさま。「―に生活を立てていく」「―な大人」


 一般的な定義だと思います。

 1の定義を当てはめてみると、
「威厳があって美しい」犯罪
「非常に優れている」犯罪
です。

 2の定義を当てはめてみると、
2「不足や欠点のない」犯罪
となります。
 このつもりで使われている「立派な犯罪」なのでしょう。

 ただ「立派」という言葉は、1の定義で使われていることが多いですし、2の場合でも良い意味で使われるのが普通でしょうから、やはり犯罪の形容に「立派」を使うのはちょっと疑問です。

 「万引きは大犯罪です。」としないのは、一般的にいうとさらに凶悪な、大き名犯罪があり、それほどは凶悪ではない、つまり絶対的な「悪」の程度は大きくないが、犯罪としての性質は「不足がない」ということなのでしょう。

 せめて、「不足がない」「欠点がない」を客観性のある「完全な」「100%の」「間違いなく」といった表現を使って
完全な犯罪です。
100%の犯罪です。
間違いなく犯罪です。(「間違いのない犯罪」だと誤解を与える。)
などとすれば、違和感が減ると思います。

 以前、「『悪貨は良貨を駆逐する』は言語にもあてはまり、多くの場合、言葉の価値は下がる」と聞きました。
 「立派なことを言っているが…」などという皮肉の意味だけでなく、せっかくの「立派」という言葉の価値が下がっているのでしょう。

 逆に、「やばい」が肯定的な意味で使われるようになっている(いつまで使われるのかは疑問)のは、
「しっかりした」雨と同じく、言葉の意味の価値が上がった例ですね。


posted by kewpie at 09:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 言語・文字
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/105553764
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
コメントの投稿について
○お名前とコメント欄の記入は必須です。
○メールアドレスは任意です。記入されても公開はされません。管理人のみに知らされます。
○スパム防止のため、
・ホームページアドレス欄への記入はできません。
・コメント欄にURLは記入できません。
・スパムと思われる語を記入できません。
 これらをしようとすると、最終的に投稿完了できません。
○投稿完了後に、管理人の判断でスパムと判断した投稿は削除させていただきます。