普段の掃除ではつい放置しがちな「しつこい汚れ」を落としてみることにしました。
その手始めが、トイレのロータンクの手洗い用の蓋部分です。実際には手を洗うのには使っていませんが、1日に何度も水が流れるので汚れがこびりついています。多分、水道水に含まれる成分が長年の間に凝り固まった者でしょう。
トイレの水漏れ修理〜ウォシュレットの取り付けのときにも、汚れた姿が写っていました。
この部分の汚れ落としはもちろん今までにも挑戦をしていろいろな「汚れ落とし」の洗剤などを試しましたが、落ちなかったのです。今回は、汚れ落とし剤の「化学」から、擦り落とすやすりの「物理」でやってみました。
使い始めてから「成果あり」を実感したので、上の写真は途中経過です。実はもっと広面積が汚れていました。
使ったのは、紙やすりがスポンジについたもので、四角い方でまず落として、楕円形の方で仕上げるという設定です。近くのホームセンターで98円で売られていました。実は便器の清掃用として売られていました。光沢のあるものをゴリゴリやるというのは勇気の要るものですが、同じ陶器なのであまり傷つかない程度のものだと判断して使ったわけです。
とにかく力を入れて根気よく作業をしました。
その結果です。
この汚れ落としツール(?)には、「トイレの黄ばみ・水あか・黒ずみ落とし」と書かれていますが、特別な商品名はありません。使ってみて分かるのは、四角の方は効果がありますが、楕円の方はこびりついた汚れには効き目がありません。本当に仕上げ用の働きの意味もあるのかと思いました。
きれいになりました。
これに力を得て、トイレ用の洗面台の汚れ落としにも挑戦してみました。
ただ、名無しの「汚れ落としツール」は、小さな上、所詮紙やすりですから、擦っている内にざらざらがなくなって使えなくなります。再度ホームセンターに行って買いました。ただし、あっという間に摩耗して広い面積の処理ができないのは分かっていたので、普通の紙やすりも買いました。
100番のサンドペーパーというと、知っている人は「そんなに粗いもの?」と思うでしょうが、そのくらいでないとこびりついた汚れは落ちません。念のために120番も買いました。
特殊な形状の蛇口回りが狭くて作業はしにくかったのですが、かなりきれいになりました。やはり100番でないと落ちませんでした。
名無しの「汚れ落としツール」と紙やすりを併用しましたが、名無しツールの方はスポンジで裏打ちされていて曲面の汚れ落としのときに使いやすくて使いやすいと思いました。ただし、これだけで広面積を処理するには費用がかかってしまいます。
ところでロータンクの蓋ですが、水が流れないタイプに交換してしまおうかと思いましたが、4000円もするようなので、とりあえずは現状維持としたいと思います。
上に突き出たパイプを取り外して平らな板を上に載せようかとも考えたのですが、パイプを固定するナットがきつくて取れない(力づくで回すと、陶器の蓋が割れてしまうかと思いました)ので諦めました。
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追記
「掃除」といえば、こんな話がありました。
トイレ掃除のパートさんのプライドが正社員を動かす
船井総合研究所 南原 繁
「上司の部下の○○術」、「部下を動かすための○○○○」などのテクニック、ノウハウ本を目にすることがありますが、人は理論、テクニックでは本質的には動きません。
人を動かすのは、その人が根底にある「スタンス」です。
そんなことを感じさせるお話です。
知る人ぞ知る、有名な「ソニー厚木工場」のお話です。
創業者の井深社長時代、その当時世界最新鋭の機械、設備の厚木工場がありました。日本はもとより世界各国から視察者が訪れていました。
そんな中、1ヶ所だけ見せられないところがありました。
トイレでした。落書きがものすごくて恥ずかしくて見せていませんでした。
井深社長からの要望もあり、工場長が落書きを止めるように指示を出しても落書きは止まりませんでした。
ところが、ある時ぱたっ、と落書きが止まりました。
工場長からの報告によると、トイレ掃除のパートさんがある言葉をカマボコ板に書いた言葉をおいてからとのことでした。
その板にはこう書かれていました。
「トイレに落書きしないでください。ここは私の神聖な職場です」
すごいお話です。人を心から動かすのは「スタンス」です。
仕事に対する思い、プライド、誇り、信条。
そんなことを痛切に感じさせるお話です。私も自戒します。
http://allabout.co.jp/newsdig/c/56212