2015年03月22日

ごきょうだいは、いらっしゃいますか

 誰かに口で尋ねるのなら問題のない、「ごキョウダイは、いらっしゃいますか」を、さて文字にして書くと困ることになります。
 そもそも今日のタイトルを書こうとして、ATOKが選択肢をいくつも表示したのに象徴されます。

kyodai.png


 キョウダイがいるのかいないのかさえ分からないのだから、性別や尋ねる相手との年齢の上下関係など分かれるはずはありません。
 
 それに、例えば兄と弟と妹がいる場合、「ゴキョウダイ、みなさんご健在でよろしいですね」と言うときには、どうそれを文字にしたらよいのでしょう。
 英語はその点便利。Brother(s) and sister(s)の2語で済んでしまいます。

 さらに以前から疑問に思っているのが、「オジ・オバ」です。どうして、「兄・弟」のように年齢によって言葉(読み方)を分けないのに、漢字が「伯父・叔父/伯母・叔母」なのか。

 
goi_sinzoku.gif


 上の図は、http://daijirin.dual-d.net/extra/goi.html に掲載されているものですが、ここの説明にヒントがありました。

オジ・オバやイトコなどは大和ことばとしては年上か年下かによる区別はない(イトコは男女の区別もない)が、漢字表記においては古代中国の体系に準じて、伯父(自分の親よりも年上のオジ)・叔父(自分の親よりも年下のオジ)、従兄(自分よりも年上の男のイトコ)、従妹(自分よりも年下の女のイトコ)、再従兄(自分よりも年上の男のハトコ)、のように書き分ける。


 本来、日本には「オジやオバ」を相対的年齢で区別するという習慣はなかったのに、漢字を取り入れる際に、中国語で「分ける」習慣をそれに倣ってしまったようです。
 例えば、日本は「年齢に関わりなく、『伯父』に統一する」ということをしてくれれば良かったのに。

 「キョウダイ」の漢字もどうにかならないものでしょうか。





posted by kewpie at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 言語・文字
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