大阪府赤十字血液センターが考え出したのが、「閉ざされた血液研究室からの脱出」という、名前だけを聞くと何だかよく分からない、要するにゲームだそうです。
「何が悪い?」と言われると、特に理由も思いつきませんが、なかなか大胆だと思います。
そのくらいのことはどんどんやらないと、若いドナーが集まらないのでしょうね。
以下、記事の内容です。
http://digital.asahi.com/articles/ASH7P7KPFH7PPTIL037.html
血液研究室から生きて帰れるか…脱出ゲームで献血PR
太田成美2015年8月9日09時05分
脱出ゲームに、音楽ライブ。大阪府赤十字血液センター(大阪市城東区)が、あの手この手で若者を献血に導いている。お盆は、血液が最も不足しがちなシーズン。大阪に特有の血液供給事情も背景にあるという。
あなたは果たして生きて帰ることができるだろうか?
これは14日に始まるイベントの宣伝文句。3年前まで実際に血液製剤をつくっていたセンター内の部屋を舞台に、血液や献血にまつわる謎解きをしながら、閉ざされた空間を脱出するゲームだ。献血をするのが参加条件で、定員300人に対し、約3千人が応募した。狙い通り10〜30代が半数を占めた。
センターによると、例年、お盆の前後は年末年始とともに献血が最も足りなくなりがち。企業や学校が休みに入ると「献血バス」が派遣できず、暑さや雨など天候に左右されがちな街頭での献血頼みになるせいだ。
10月には近畿ブロック血液センター(大阪府茨木市)などと「献血甲子園」も開く。若者が献血に興味を持ってくれるイベントの企画を競い、献血の実績やメディアへの露出度で評価、表彰する。すでに大学生を中心に15団体が参加している。
大阪・心斎橋の「御堂筋献血ルーム CROS(クロス)S CAF●(●はEに´〈鋭アクセント〉付き、カフェ)」は、全国唯一の「スタジオ」付き献血ルームだ。土曜日には、高校生バンドやご当地アイドルらの音楽ライブがある。
ここまでやるのは、若者の献血離れが大きい。2014年度の府内の献血者数は10代が約1万6千人、20代が約6万5千人。献血できる全年代に占める割合は21%で、1999年度の41%から大幅に減った。10代、20代ともに99年度の4割前後の水準となった。
要因の一つに、高校生の間で盛んだった「200ミリリットル献血」が減ったことが挙げられる。献血には16歳からの200ミリのほか、男性17歳、女性18歳からの「400ミリ」、18歳からの「成分献血」がある。同じ血液型でも人により微妙に異なり、同じ量でも少人数でまかなうほうが、発熱やじんましんなど副作用の危険性が低くなる。だから今は「400ミリ」が中心になったという。
府センターも97年ごろから、高校への献血バスの積極的な派遣を中止。89年度の69校(参加者約1万2千人)から、2008年度は11校(同約900人)に減った。ただ、バス派遣は「『献血は怖い』という抵抗感をなくす貴重な機会」。11年に「400ミリ」の年齢が男性のみ18歳から17歳に引き下げられると、徐々に派遣を復活。13年度は23校(同約1400人)だった。
府内には国立循環器病研究センターや大阪大病院などの専門医療機関が集まる特殊事情もある。手術を受ける心臓病患者や、抗がん剤治療の影響で血をつくる機能が低下したがん患者には、大量の輸血が必要だ。13年に府内の病院へ供給された血液製剤は、200ミリリットル換算で156万本分。近畿2府4県への供給本数のほぼ半数を占める。「全国から患者が集まり、1回の手術で100人分の輸血が必要なこともある」(府幹部)という。
近畿の血液製剤は一括して近畿ブロック血液センターで管理しているものの、「使う府県でまかなうのが基本」(府センター)。府は慢性的に足りない状況だ。この年末年始には臓器移植や心臓外科などの手術が続き、大量の輸血が必要となった。在庫が適正量の7割まで減り、急きょ献血バスを4台増車。献血ルームを臨時で開けたり、時間延長したりした。
上家和子・府健康医療部長は「人口減の一方で、大量の血液がいる高度治療が普及していく。少なくなる若者への献血対策はさらに必要になる」と話す。(太田成美)
これは、「御堂筋献血ルーム CROSS CAFÉ」のスタジオ。

なお、ゲームの内容は以下の通り。
大阪府赤十字血液センターで開催される謎解きイベント「閉ざされた血液研究室からの脱出」。http://evenear.com/event/detail/15171/
◆内容
大阪府内の献血会場にて献血をしていただき、応募用紙を入手し必要事項を記入の上応募してください。
◆ストーリー
かつて大阪府赤十字血液センターでは人間の血液について、特殊な研究が行われている一室があった。
その場所には貴重な研究資料が眠っているというが、近づいてはならない立入禁止区域でもあった。
あなたは厚生労働省の調査員となる。この閉ざされた研究室を調査しある貴重な資料を持ち帰ることを命じられた。
しかし、突然セキュリティシステムが作動し、あなたは研究室に閉じ込められてしまう。
1時間以内に研究室内に残された謎を解明し、脱出を図らねばならない。
※締め切りは7/10(金)となっております。
※参加希望日のみ指定が可能です。午前・午後は選択できません。
※ペアでの参加も可能です。
※当選発表は7月末に案内状の発送をもって、かえさせていただきます。
※詳しくは下記お問い合わせ先へお尋ねください。
◆定員:各回30名ほど
◆時間
11:00〜 / 15:00〜