
最初、「うわん」を聞いたときには抵抗がなかったのですが、わらわざ「うわんでなくてみぎうで」という説明を聞いて、どうして「うわん」で悪いのかと思っていました。
たまたま、その後の「久米宏のラジオなんですけど」で久米宏が、NHKのこの「うわんでなくてみぎうで」という説明について触れていた。
そこで調べてみました。結果は、実にすっきりとした理由でした。
「うわん」という読みは野球用語で、有能な人が、(使いやすい)みぎうでに比喩されるでした。
「うわん」を聴き慣れた結果、「みぎうで」=「うわん」で、2種類の読みがあるだけで同じものと思い込んでいました。
たださらによく考えてみると、この思い込みには理由があったように思いました。
野球の投手について「さわん」と言う言葉はよく使います。サウスポーです。ところが、「うわん」は「さわん」の反対の言葉がないと困るので用意されているだけで、存在価値(?)は低いものです。
ですから、「さわん」と耳にすると野球のことについて語られているのがよく分かりますが、「うわん」では野球のイメージが強くありません。
そのために、日常生活の中で私自身が「みぎうで」=「うわん」と無意識に思い込んでいたのではないかと思います。
一方、「ひだりうで」に特別な意味はないので、手元の電子辞書にも「ひだりうで」はありませんでした。
なお、「うわん」「さわん」についての国語辞典についての扱いの違いを比べたページがありました。
ことば・辞書・日本語文法(2)
http://niwasaburoo.hatenablog.com/entry/2015/10/03/221526
http://niwasaburoo.hatenablog.com/entry/2015/10/06/212209
これによると、調べたいくつかの辞書のうち明鏡にだけ「ひだりうで」があるとのことです。