
私はカラオケはほとんどやりませんし、ましてや家庭用のDVDビデオを手に取るのは初めてのことです。
そこから音声データを抜き出せばオーディオCDなんてすぐにできると簡単に引き受けましたが、作業を始めてすぐにつまずきました。
このDVDには4つの音声トラックがあります。(ちなみに、それに加えて何と2つのアングルがあり、動画と楽譜の画面を切り替えられます。)
1番目のトラックが、カラオケON/OFF
2番目のトラックが、ボーカル、
3番目のトラックが、プロ・カラオケ(メロディーがないということ)
4番目のトラックが、キーの異なるカラオケ
という内容です。
問題は1番目のトラックです。ここが単なる「カラオケ」ならば、1番目と2番目とを切り替えるというのが、カラオケをやらない私が考えるカラオケ音声仕様です。1番目のトラックだけでON/OFFができるのならば2番目は不要です。いや、それよりも、1つの音声トラックでON/OFFというのが分かりません。
このトラックについて調べてみました。
第1トラックは、「AC3 3ch」と表示され、他は「AC3 2ch」です。
ステレオならば基本的に2チャンネルです。DOLBY 5.1chなどというのもありますが、3chというのは初めて目(耳?)にしました。
右と左と、あとは何なのか・・・。
見つかりました。
AC-3についての概要
ドルビーデジタルは1.0chモノラルから5.1chサラウンドまでの音をデジタル的に圧縮してデータ量を減らし、フィルムやDVDビデオなどに記録するのに用いられる。次は、よく見られるオプションである:
1.トリックス化ドルビーサラウンドを運ぶ2chステレオ(左+右)
2.3chステレオ(左+中+右)
3.モノラルのサラウンドを付く2chステレオ(左+右+リア)
4.モノラルのサラウンドを付く3chステレオ(左+中+右+リア)
5.4チャンネル・クアドラフォニック(左+右+リア左+リア右)
6.5chサラウンド(左+中+右+リア左+リア右)
https://www.winxdvd.com/blog/ac-3.htm
もう一つは「中=センター」でした。何のためのセンターなのか。
しばし考えて推測をしてみました。これがボーカルなのでしょう。
この「センター」をON/OFFすれば、ボーカル仕様/カラオケ仕様に音声出力を変更できます。
音声を取り出すのに、TMPGEnc Movie Works 6で取り出そうとしましたが、「この仕様には対応していない」とエラーが出てしまいました。再生をすると、ボーカルの加わった再生音だけで、切り替えることができません。
第1トラックの音声出力を切り替えられるソフトはないかと、PowerDVD14で再生すると、ありました。

メニューに「カラオケ」というのがあり、「ボーカルオフ」「ボーカル1」の切りかえが可能です。
このディスクではグレーアウトされていますが、「ボーカル2」「ボーカル1+2」というのもあります。
4チャンネル仕様ならば、本来の使い方とは別ですが、リアR・リアLに音声を入れれば、基本的な右・左の他に、2つのボーカル音声をON/OFFすることもできるのでしょう。
さて、理屈は分かりました(理解は間違えているかも知れませんが)が、問題はどうやって「センター」のボーカルを取り除いたカラオケ用音声を取り出すか、です。
スマートなやり方ではありませんが、PowerDVD14がボーカルのON/OFFができるのですから、これを利用することにしました。
(多分)PowerDVD14には録音機能は無いので、カラオケ用に再生をして、それを「録音」することにしました。約50分間再生して、そのままの録音です。
後は、その録音データを音声エディターで編集(分割)して、WAVEファイルとして保存。オーディオCDに焼いて出来上がりです。
3chステレオ、勉強になりました。