その際、オリジナルの動画にウォーターマークがあると目障りです。多くの場合は、その部分を「ぼかし」で処理します。プロでもそうです。しかし、今回違う方法を使ってみました。(ぼかしも併用しました。)
これがオリジナルの動画です。

右上の矢印の先にウォーターマークがあります。通常はこの部分にぼかしのフィルターをかけますが、今回は「透明」フィルターをかけてみました。

手順としては、「部分モザイク」フィルターを用意し、その効果として「透明」を選びました。
これでウォーターマークの部分が透明になりますが、その結果背景(ここでは青色)が透けて見えます。

この部分を埋めるのに、そこに近い箇所の映像で埋めれば比較的違和感がなくなります。

動画の背景レイヤーに、同じ動画を入れたのです。ただしそのままではウォーターマークが見えてしまいますので、少しだけ縦方向にずらしました。
実はこの方法を思い出したのは、オリジナルの映像のこの部分がほとんどの場合にのっぺらした背景なので、効果的だと思ったのです。
のっぺらな背景でなくても、一定程度は目立ちません。今回の場合、背景を上下方向にずらしたので、縦方向の線の強調された物が背景の場合は、穴があることがほとんど分かりません。

横線や斜め線のある背景、コントラストの強い背景がひっかかる場合には違和感が強調されてしまいます。

人物は映像の主体なので、どうにかしたいものです。
そこで、髪がひっかかる時間帯だけは背景を上下方向だけでなく左右にも移動させて、髪の輪郭ができるだけずれないようにしてみました。

時間軸に沿って細かく位置調整をすればいいのですが、手間がかかるだけでなく、角度の調整が必要になったりもしますので、現実的にはできません。ほどほどのところで妥協をします。
また、全体を通して、透明に切り抜いた場所をすっぽりと取り囲むようにして「ぼかし」のフィルターも適用させます。
まあまあの出来となりました。
別館:On Teresa Teng
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