
ムンクと言われても、知っているのは「叫び」だけです。
実は最近、テレビ朝日の番組を見ていて知ったのですが、「叫び」のタイトル、そして同じような構図を持った作品が5点(だったかな。そのくらい)あるのだそうです。中学校や高校の美術の時間にはそんなことを習った覚えはありません。
さらには、ムンクに関しては「叫び」以外の作品を見たことがないのですが、今回、制作年代順に展示された多くの作品を見ることで、どうして「叫び」を描いたのがよく分かりました。
本人の画家としての個性もあるでしょうが、家族が次々に亡くなっていくという不幸な運命が影響を与えたのでしょう。画風や構図、タッチが「叫び」を連想させるものが多数…というよりもほとんどでした。
全て人物で、自画像もたくさんありました。同じものを繰り返して描くというケースもたくさんあり、「叫び」もその一つだと言うことが分かりました。
「叫び」は単に彼の作品の1つ(1セット)ではなく、多くの作品と結びついた1つとしての必然だったのです。
今回、ムンクの作品の鑑賞をしながら、実は会場を訪れる人たちがムンクを見ている様子を私は「鑑賞」していました。一人ひとりの動きや、絵を鑑賞する流れ等々。

さすがに展示室の写真は撮れませんでした。