2018年12月17日

六本木 長寿庵

 先日12月13日のBS11「あなたが出会った 昭和の名曲【アジアの歌姫!テレサ・テン特集!】」には2つの貴重な映像がありました。その一つが、テレサ・テンがそば屋に行って蕎麦を食べるという映像です。
 昭和49年(1974年)に、「六本木 長寿庵」へ蕎麦を食べに行ったのです。日本デビューの年です。寒そうな格好をしているので、デビュー前かデビュー直後と思われます。

長寿庵08.jpg

 一般の人にとっては「どうして貴重なのか」と言われそうですが、要するに今まで見たことのない映像だからです。(笑)(実は他にも理由がありますが、ここでは省略)

 テレサ・テンの文字通りの足跡を残す地図をGoogleMapで作っている私としては、このソバ屋も地図に加えたいと思いました。一瞬、ソバ屋の看板が映像に現れます。

長寿庵09.jpg


 黒っぽい板に「長寿庵 赤坂支店」の金色の文字が書かれた看板です。
 「長寿庵 赤坂支店」で検索して驚いたのは、「長寿庵 赤坂支店」が複数あり、しかもいずれも赤坂には存在しないことでした。
 そこでまず、この看板のあるサイトを探しました。
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13013032/dtlrvwlst/
 赤い看板には照明に「六」が隠れてしまっていますが、「そば処 六本木 長寿庵」と書かれています。木製の看板の方は、「長寿庵 六本木支店」です。

長寿庵01.jpg


 こんな地図も添えられています。

長寿庵03.png


 店名は「六本木 長寿庵 (ろっぽんぎちょうじゅあん)」、住所は「東京都港区六本木7-18-15」と書かれています。

 注意書きとして、次の記述もあります。
 このお店は休業期間が未確定、移転・閉店の事実確認が出来ないなど、店舗の運営状況の確認が出来ておらず、掲載保留しております。




http://azunee.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-6558.html
長寿庵02.jpg

 このページの最下部には、「六本木 長寿庵  東京都港区六本木7-18-15」と書かれています。

 その他、「六本木 長寿庵」について記述のあるページ。http://www.chihaya72cm.net/archives/10037223.html
長寿庵07.jpg

 この写真は貴重です。六本木ヒルズが窓に写っているので、六本木ヒルズが「六本木 長寿庵」の斜め前にあることが分かります。
 「ヒルズの目の前にある、老舗っぽい蕎麦屋「長寿庵」…(中略)…看板を見ると、もろに六本木近辺にあるのに 「赤坂支店」なんですね」と書かれているのに、ページ下部の住所「東京都港区西麻布1-4-20 」と地図は明らかに間違えています。

 下の地図の黄色いアイコンが、「六本木7-18-15」です。


 ストリートビューで見ても、「六本木 長寿庵」は見当たりません。店を畳んでしまったことが分かります。


 次は、霞町(現在は使われていない地名。現西麻布。)の「長寿庵赤坂支店」です。ただ、看板やのれんには「赤坂支店」の文字を入れてありません。
長寿庵05.jpg

https://azbhaihai.exblog.jp/15798226/

 「長寿庵」の文字の上には、「登録商標」と書かれています。
 こちらの「長寿庵」に電話をかけて、「六本木 長寿庵」が閉店したことを確かめました。(2018/12/17)

 同じ、霞町(現在は西麻布)の長寿庵について記述されたページ。
https://r.gnavi.co.jp/ssdwd4yg0000/
 ここには「霞町 長寿庵 赤坂支店 カスミチョウチョウジュアンアカサカシテン」という店名が書かれています。住所は、「東京都港区西麻布1-4-20 (エリア: 西麻布 )」と記述されています。

 次に、渋谷「長寿庵 赤坂支店」の情報です。
長寿庵06.jpg

http://cgi.www5c.biglobe.ne.jp/~lumine/2015_09.htm
 住所は「東京都渋谷区渋谷2-8-8」と書かれています。


 何と、閉店した「長寿庵」の情報を掲載したサイトがあります。
https://gnh358-sanpo.com/cyojyuan-soba/
 その中には、
*六本木長寿庵:創業1964年 2016年1月28日閉店
という1行もあります。

 閉店した、同名の「長寿庵赤坂支店」の写真や情報もあります。

長寿庵04.jpg

*富士見台長寿庵:東京都中野区上鷺宮4-16 ※2012年頃閉店。
西武池袋線富士見台駅南口ふじみ銀座通り。
 閉店後も、看板はそのままです。
 富士見台長寿庵は、長寿庵赤坂支店の暖簾分けと読み取れます。


 「『長寿庵』の創業は1704年(元禄17年)」だそうで、もう300年以上の歴史があることになります。登録商標の扱いになっていて、勝手に「長寿庵」は名乗れません。長寿庵を名乗るソバ屋は、「長寿庵」を名乗れません。のれん分けによって300店舗以上に増えてきたわけです。
 六本木の長寿庵赤坂支店も、霞町や渋谷の長寿庵赤坂支店も、(今はない)長寿庵赤坂支店からのれん分けをして貰ったので、別の地域にあっても長寿庵赤坂支店を名乗っているわけです。ただ、それではお客さんも間違えやすいので、一般には六本木や霞町と言った地名を頭に付けているということです。

 なかなか勉強になりました。

posted by kewpie at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | テレサ・テン
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