部分モザイク(モザイク・ぼかし・透明など)は私がよく使う機能の一つですが、それは一つのレイヤーに対してだけで、「透明」はメインウインドウで使うと、全てのレイヤーに適用されてしまいます。
せめて背景色のレイヤーだけでも不透過にしてくれるといいのですが、例外がありません。「何の意味、使い方があるのだろう」と長く思ってきました。
今回たまたま使い方が分かりました。
字幕をスタフロールのように表示するとき、表示する範囲を調整しますが、その枠にハンドラーが付いているのに、調整できるのは左右の幅(と位置)だけで、上下方向の幅(つまり高さ)や位置は調整できません。

画面の下端から上端までのスクロールに限られてしまうのです。
そこで対策を考えてみました。
1 仕方ないので、高さ一杯に字幕がスクロールする映像を作る。
2 全く同じ映像で唯一、字幕のない映像の編集画面を開き、字幕を部分表示させたいレイヤーに部分モザイク(透明)を適用する。
3 そのレイヤーの下にさきほどの映像を入れる。
これで、部分モザイク(透明)で穴の空いた所にだけ字幕が見え、スクロールが途中で現れ途中で消えるようになります。

実際には逆も可能で、一番上のレイヤーに1で作った映像を置き、表示させたい部分以外を透明にします。スクロールする字幕の上部・下部を透明にしておくことで、同じことが出来ます。
理論上は、そして実際にはこれでも良かったのですが、字幕部分は動画を2度エンコードすることになるので、画質が劣化したり、境界線(もちろんぼかしますが)が見えてしまう可能性があります。
ここで2つめの「機能発見」がありました。
1つ目の映像ファイルをエンコードしなくても、プロジェクトファイル自体を別のプロジェクトのレイヤーの一つとして挿入できるのです。この「子」に当たるプロジェクトを「サブ・タイムライン」、親に当たるプロジェクトを「ルート・タイムライン」と呼ぶようです。
これで不要な劣化のない、また境界線の見えない映像が作れました。