
只管という2文字では、音読みになりそうですが、「只」の音読みを知りません。
たどり着いたのは、「ひたすら」という読みです。それなら意味も分かります。同じ意味で、別の漢字として「頓」「一向」もあることが分かりました。
只管をwebで探すと、「只管朗読」「只管打坐」などの言葉が見つかりますが、さすがに「ひたすら・ろうどく」「ひたすら・だざ」ではありません。
「しかんろうどく」「しかんだざ」です。
ところが「しかん」では広辞苑にも出ていません。漢和辞典でようやく「只管―シカン・ひたすら」を見つけました。
ずばり、「ふりがな文庫」という名前のサイトがありました。
使っているフォントの品が良すぎて(?)読みにくいですが、以下の内容です。
“只管”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな) 割合
ひたすら 96.0%
ひたす 3.0%
いたずら 1.0%
“只管”の意味
《形容動詞・形容動詞》
(しかん:宋代の中国語より)ひたすら、〜だけをする。
「ひたすら」の漢字表現。明治期から戦前にかけ多く用いられる。
(出典:Wiktionary)
当て字…ではなく、当て「意味」という感じです。「あさって」という語に対して、「明後日」を本来の「みょうごにち」に加えて「あさって」と読ませるのと同じケースでしょうか。
ところで、「ひたすら」に対してなぜ「只管」という漢字が使われてるのか。
マナラボというサイトに、説明がありました。
「只」という漢字には「ただそれだけ」という限定の意味があります。一方、「管」という字には「細長い筒」という意味があり、一見「ひたすら」という言葉には関係がなさそうです。しかし、「官」の部分が「貫」に通じており、「貫く」という意味を持っています。https://docoic.com/52001
昔は竹などを貫いて、笛などの細長い筒状のものを作っていました。そこから「管」には「竹などを貫いたもの」という意味で筒状のものという意味となったのです。さらに転じて、「最初から終わりまで一貫してものごとをやりとおす」というイメージで、「ひたすら」という言葉に当てられたのだと考えられます。
このページでは、実際の使い方もかなり詳細に説明されています。
例文もあり、
「許してもらえるまで、只管彼女に謝り続けた」と紹介されていますが、日本語の性質で、「只管彼女」「只管受験勉強」とくっつけて読みたくなるので、「ひたすら」という読みの場合は、「只管に」とした方が読みやすいでしょうし、そもそも「ひたすらに」とした方が、さらに多くの人に受け入れられるのではないかと思います。
「夏休みはどこにも遊びに行かずに、只管受験勉強をしていた」