2020年08月06日

映画3本目〜「ラヴソング/甜蜜蜜」

 「グリーンブック」「ブックショップ」と、めずらしく続けて映画のDVDを見ましたが、せっかく苦労して入手した「ラヴソング/甜蜜蜜」をちょっと見ただけで放置していたのを思い出して、見ることにしました。

comrades01.jpg

 レオン・ライ(黎明)とマギー・チャン(張曼玉)の2人が、当時の香港から見れば「田舎者」(大陸中国の出身)の青年シウクワンと一見香港人のレイキウのそれぞれの役柄を、実によく演じてくれています。

 凝った細工は少ないけれども、1980年代〜1990年代の香港の街とそこに住む人々の生活が感じ取れて、俳優それぞれの演技と合わせ、それで十分に見応えを感じさせてくれます。
 今多い、「見る」映画と言うよりも、「感じる」映画ということでしょう。

 映画のストーリーや感想は多くの人が書いているので、そちらに譲りますが、2つ3つ、多分他の人があまり触れていない(と思われる)ことを述べてみたいと思います。

 まず、テレサ・テンがこの映画にどんなふうに関わっているか、です。その答えを知っているのではなく、誰か教えてくれないかという立場です。映画自体のタイトル「甜蜜蜜」から始まって、歌詞のある挿入曲は全てテレサ・テンの歌唱です。(最後は、レオン・ライの歌唱) それ以外の、インストルメンタルのBGMも良かったと思います。
 屋台で2人が売ったのはテレサ・テンのテープやレコード、ポスターで、大陸出身の田舎者だけがテレサ・テンを好む(振りをする)と結果的に全く売れなかったというエピソードを作っています。ここでは、突然襲う夕立のシーンで流れるのが「涙的小雨」(日本では「長崎は今日も雨だった」)です。

comrades07.jpg一番前に立ててあるレコードのジャケットには「甜蜜蜜」の文字が…


 これです。
comrades08.jpg

 いや、こちらだ。
comrades08b.jpg


 DVDやビデオのジャケットには抱擁する二人の写真ですが、この映画の紹介でよく使われる自転車のシーンでは、「甜蜜蜜」を歌います。

ラヴソング甜蜜蜜.png
自分用のレーベル


 2人が自分たちを「同じ田舎者」と認め親しくなる場面だからこそのことでしょう。

 結婚したシウクワン夫妻をレイキウが車で送りながら、妻が降りて、二人だけになったときに、ラジオから流れるのが「再見!我的愛人!(グッドバイ・マイ・ラブ)」。

comrades02.jpg


 もう2人は「友だちだった二人」になっています。
 たまたま街角でテレサ・テン本人がファンに囲まれているのを見つけ、サインをもらいます。

comrades03.jpg


 出会った頃を思わせる子どもじみたシウクワンの様子を、じっと見つめるレイキウ。「グッドバイ・マイ・ラブ」が彼女の気持ちを語っているようです。この歌で決心がついたのか、彼女は「(永遠になるかも知れない)別れ」を告げますが・・・。

 そして時は流れ、1995年のニューヨーク。5月8日。レイキウは、テレサ・テンの突然の訃報を街角で知ります。2人にとっては何かにつけて大切だったテレサ・テンが死んだ!

comrades04.jpg


 通りを歩くレイキウの耳に、「月亮代表我的心」を歌うテレサ・テンの歌声が聞こえてきた(かどうかは知りませんが、そういうことにしたい場面)。

 ショーウインドウのテレビには追悼番組で流される、テレサ・テンの姿が映っています。

comrades09.jpg




 テレサ・テンの死が、主人公の二人にとってとても大切なことになりますが、それはここに述べないことにします。

 二人の演技がいいと冒頭で書きましたが、エンディングでの演技…というよりも表情がいいと思いました。
 また、最後の最後には視聴者…映画の場合、なんて言うのでしょう…見る人を楽しませてくれる仕掛けもあるのがいいと思います。もう一度見たくさせます。

 余談をさらにもう少し。
 原題の「甜蜜蜜」はいいとして、"COMRADES, ALMOST A LOVE STORY"という英語のタイトルはどういう意味、意図なのでしょう。「同志よ、ちょっとしたラブストーリーだね」という所でしょうか。
 そういえば誰かがブログで、この映画は当初「大きな町 小さな物語」とかっていうタイトルにしようとしていたとか。(今探しても、見つからず。)
 「ラヴソング」という邦題はどんな経緯で決まったのでしょう。「甜蜜蜜」を知らない日本人がほとんどだから、せめて「ソング」とし、英語のタイトルから"LOVE"を持ってきたのでしょうか。ま、自分で邦題を付けろと言われても、困るでしょうね。

 最後にこの(映画ではなく)DVDのがっかりすることを。
 DVDがまだ出たての頃の製品のためでしょうか、画面の縦横比が4:3なのです。

comrades10.jpg


 そこに16:9をトリミングなしで入れたので、ワイドサイズのモニター(もちろんテレビでも)で見ると、左右と上下に黒帯が出てしまい、映像が小さくなってしまいます。

comrades06.jpg


 普段使っているPowerDVD(14は古すぎ?)では、上下左右に広げるという機能がないので、しかたなく、編集ソフトで上下をトリミングして、画面いっぱいにして見ました。

 何度も見たい映画です。


 エンドクレジット以外、全部見られる…。DVDより画質が良い…。


posted by kewpie at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | テレサ・テン
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/187783662
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
コメントの投稿について
○お名前とコメント欄の記入は必須です。
○メールアドレスは任意です。記入されても公開はされません。管理人のみに知らされます。
○スパム防止のため、
・ホームページアドレス欄への記入はできません。
・コメント欄にURLは記入できません。
・スパムと思われる語を記入できません。
 これらをしようとすると、最終的に投稿完了できません。
○投稿完了後に、管理人の判断でスパムと判断した投稿は削除させていただきます。