2022年05月22日

互換インクがトラブルの原因…だろう

 インクジェットプリンターには長くメーカーの純正インクを使ってきましたが、2019年6月から「互換インク」を使うようになりました。写真をプリントすることは私の場合ありませんし、大量に印刷するには、純正ではインク代が馬鹿になりません。
 互換インクは価格も、そしてきっと性能も様々と考え、たまたま使い始めたあるメーカーのインクのみを信頼してずっと使ってきました。2台連続でMG6120を使い、その両方で互換インクを使ったのですが、それによる大きなトラブルはありませんでした。(別のトラブルはありましたが。)

 そして、半年ほど前に買い換えたTS7430でも、付属のインクがすぐなくなると、互換インクを使い始めました。
 最初は良かったのですが、大量の文字のみの印刷をしているときに、トラブルが発生しました。文字がかすれたり、ずれたりするのです。その時の印刷したものが残っていません。
 少しだけ残っているのがこれです。

互換インクトラブル01.jpg

 個人情報満載の内容なので、一部しか出せません。実際は1行全体がこのように「ずれて」表示されるのです。
 その他にも、かすれる、ボケる、というのもありました。
 さらには、このような全体的な二十像的なものもありました。

互換インクトラブル02.jpg


 ヘッドが往復するさいに、インクの噴出位置がずれているためでしょう。大きなズレです。
 あれこれ手を尽くしましたが、治る気配がありませんでした。
 購入して半年しか経っていませんが、修理に出すことにしました。ただ、それにあたって、インクが「互換インク」ではメーカーが無償修理をしてくれないことが考えられたので、しかたなく高い!純正インクを1セット購入して、全部入れ替えました。「無償」修理のために、6000円も支出するのは何か馬鹿馬鹿しい気がしましたが、仕方ありません。

 インクの交換を終え、「印刷異常」のサンプルを印刷して、修理に出すことにしました。
 この場合、一番一般的なのが、Canonだと印刷ユーティリティの中の「ノズルチェックパターン印刷」だと考えて、それを実行してみました。
 その結果に、「あれ?」っと思うことがありました。
 私は今回のプリンターの印字トラブルは、ヘッドの移動の際の動きが異常であることが原因だと思っていたのですが、色によって結果が大きく異なりました。(全体的に文字の入ったマス目が微かに見えるのは、裏に印刷してある紙を利用したため。カラーのバーの濃さにムラがあるのは、スキャナーで取り込んだ際のモアレのようなものだと思います。肉眼では一面きれいに印刷されて見えます。)

互換インクトラブル03.jpg


 ほとんど、問題なさそうです。異常なのはPGBK、つまり文字印刷専用として使われる顔料のインクのみです。
互換インクトラブル04.jpg


 実際には、最初はもっとひどかったのですが、後述の対処をして大分改善されてからの印刷結果です。
 興味深いのは一番下で、文字がプリントされている部分です。このプリンターの印刷枚数が印刷されていますが、4行の内、3行目だけが(ほぼ)正常で、あとはかすれたり、イタリックのように歪んだりしています。
互換インクトラブル05.jpg


 多分、ここはPGBKが使われているのでしょう。

 これらから推測できるのは、ヘッド自体の移動の問題ではなく、PGBKのインクだけが正常に噴出してくれない…具体的にはインクの噴出が正確なタイミングで行われず、不規則に出たり、遅れて出たりしたためのの結果ではないかということでした。

 そこでヘッド内に残っていると思われるBGBKの互換インクを捨てるために、このノズルのクリーニングをしました。純正のインクがかなり減る程までに繰り返しました。
 そして、その結果です。

互換インクトラブル06.jpg


 PGBKの部分の異常はほとんど解消されています。
 縦線に若干の「ゆれ」が見られますが、以前とは比較にならないほどの改善です。

互換インクトラブル07.jpg


 下の4行の文字も、イタリック体ではないことも分かりました。(笑)

互換インクトラブル08.jpg


 当然、互換インクの製造メーカーではインクを作ると、対応するプリンターで動作を確認しているのでしょうが、特に顔料系では顔料の粒子が引き起こすトラブルが、ロットによっては発生するのかも知れません。

 私にとっては飛び抜けて壱番しよう頻度の高いPGBKで、安心して互換インクが使えないというのは困るのですが、どの互換PGBKなら大丈夫かというのが分かりませんので、当面はPGBKのみは純正を使おうと思います。

 余談ですが、PGBKという呼称は"PiGments BlacK"から来ているとどこかのサイトに書かれていましたが、辞書で調べるとpigemant(色素)という名詞だけでなく、pigmentary(顔料の)という形容詞もあるので、PiGmentary BlacKの略という定義の方がいいかも知れません。

 また、Canonのインクの型番に多く共通してあるBCIは、"Black-Color-Independent"の意味と別のサイトに書かれていました。かつての全色がセットになったカートリッジではなく、色事に独立したカートリッジの意味だと知りました。英語の表現として正しいのかどうかはともかく、分かりやすいので、覚えるのに便利です。(型番を覚えるのが、近年たいへんなので。)

 当ブログで、過去に互換インクやプリンターのトラブルについて触れたページ:
2021年12月22日 TS8430を使う
2021年12月01日 Canonにがっかり
2021年11月14日 互換インクでヒヤリ
2021年05月27日 Canonプリンターの隠された欠陥?
2021年05月24日 5本で500円足らずの互換インク
2021年03月04日 キャノン・プリンターのエラー〜懲りない私
2020年12月22日 互換インク、問題なし
2019年12月29日 キヤノンのプリンターに脅かされました
2019年12月17日 インク切れは怖くない?
2019年06月10日 初めて…
2015年03月31日 プリンター純正インクを安く買う(3)
2014年03月23日 BCI-320PGBKとBCI-321BK〜プリンター用インクのこと
2014年03月13日 プリンター純正インクを安く買う(2)
2014年01月25日 「インクが終わり」でも印刷する
2014年01月12日 プリンター純正インクを安く買う


posted by kewpie at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | パソコン
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