耳で聞いただけでは気にならなかったことでしょうが、画面を見て気付いたことです。
坂本冬美は「おいてけぼりを…」と歌うのですが、画面の字幕には
「置いてけ堀をけとばして」
と表示されています。
そういえば、日常でもよく使う「おいてけぼり」ですが、「ぼり」が何なのかを考えたことはありませんでした。手許の電子辞書で調べてみました。
そもそもが「置いてけ」と声の聞こえる堀の通称に由来する表現でした。
なるほど。「置いてけ堀」の漢字表記の理由はわかりました。
ただ、歌詞は良く分かりません。
作詞:林 あまり
作曲:三木 たかし
赤い鼻緒がぷつりと切れた
すげてくれる手ありゃしない
置いてけ堀をけとばして
駆けだす指に血がにじむ
さくら さくら
いつまで待っても来ぬひとと
死んだひととは おなじこと
さくら さくら はな吹雪
燃えて燃やした肌より白い花
浴びてわたしは 夜桜お七
さくら さくら 弥生の空に
さくら さくら はな吹雪
口紅をつけてティッシュをくわえたら
涙が ぽろり もひとつ ぽろり
熱い唇おしあててきた
あの日のあんたもういない
たいした恋じゃなかったと
すくめる肩に風が吹く
さくら さくら
いつまで待っても来ぬひとと
死んだひととは おなじこと
さくら さくら はな吹雪
抱いて抱かれた 二十歳の夢のあと
おぼろ月の夜の 夜桜お七
さくら さくら 見渡すかぎり
さくら さくら はな吹雪
さくら さくら さよならあんた
さくら さくら はな吹雪
どこかを蹴飛ばしたのは分かりますが、どうしてそれが「置堀」である必要があるのかは分かりません。
それにしても、この曲。メロディも歌詞もなかなか挑戦的な作品です。歌詞の中の「置いてけ堀」もさることのながら、「ティッシュ」というのが面白いと思いました。