2025年05月08日

テレサ・テンの逝去30年に関わるメディアの報道

 テレサ・テンの逝去30年ということで、新聞も含めたメディアの報道記事が見られます。

 5月7日の読売新聞。

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テレサ・テンさん没後30年、ホログラフィーでよみがえる…兄が立体投影コンサートを企画
2025/05/07 05:00
 【台北=園田将嗣】台湾出身の歌手、テレサ・テン(ケ麗君=本名・ケ麗筠)さんが急逝してから8日で30年となるのを前に、テレサさんの兄で「財団法人 ケ麗君文教基金会」のケ長富理事長が5日、台北で読売新聞のインタビューに応じた。ホログラフィー技術で生前のテレサさんの姿を立体的に投影するコンサートを企画していることを明らかにした。

妹のテレサ・テンさんの写真を見つめる「財団法人 ケ麗君文教基金会」のケ長富理事長(5日、台北市で)=園田将嗣撮影
 「ファンが現在もテレサの歌を愛してくれて光栄に思う」。ケ理事長は、14歳でデビュー後に台湾や日本などで活躍し、「アジアの歌姫」と慕われた妹を懐かしんだ。テレサさんは1995年、旅行先のタイで気管支ぜんそくのため42歳で亡くなった。
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妹のテレサ・テンさんの写真を見つめる「財団法人 ケ麗君文教基金会」のケ長富理事長(5日、台北市で)=園田将嗣撮影

 「日本での生活は大変つらいものだった」。ケ理事長によると、テレサさんは毎朝5時から2時間、日本語を学び、宣伝活動で全国を行脚した。「つぐない」「時の流れに身をまかせ」などのヒット曲で多くのファンを魅了した。

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テレサ・テンさん

 美しい歌声は中国でも愛された。当局は一時期、テレサさんの歌を「不健康」として規制したが、若者らは香港から持ち込まれたカセットテープを楽しんだ。

 80年代後半に上海公演を計画したこともあったが、テレサさんは89年の天安門事件を「中国が民主化しない限り、大陸には行かない」と批判し、生前の中国公演は実現しなかった。「没後30年」となる今年は中国各地で記念コンサートが開かれるという。

 ケ理事長は「テレサの歌を継承するため、持ち歌の1476曲を分類して発表したい」と意気込んでいる。https://www.yomiuri.co.jp/world/20250506-OYT1T50087/


時事通信ニュース
2025-05-07 05:49国際
最期の地、途絶えぬファン=テレサ・テンさん死去から30年―タイ

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テレサ・テンさんが宿泊していたホテルの部屋=4月23日、タイ北部チェンマイ

 「アジアの歌姫」と呼ばれた台湾の人気歌手テレサ・テンさんが、滞在先のタイ北部チェンマイで急死して8日で30年となる。宿泊していたホテルの部屋は保存され、訪れてテレサさんをしのぶファンが途絶えない。
 テレサさんは「時の流れに身をまかせ」「つぐない」などのヒット曲で知られ、中華圏や日本などアジア諸国で人気を博した。1995年5月、宿泊先だった旧インペリアルメーピンホテルでぜんそくの発作を起こし、病院に搬送されたが死亡。42歳だった。
 当時から営業担当としてホテルに勤務している女性従業員パカーパンさん(59)は「テレサさんは優しい人だった。地元の人の気さくな人柄や、マンゴーが好きで、チェンマイによく来ていた」と振り返る。
 テレサさんの死後、ホテルは名前が変わり改装されたが、泊まっていたスイートルームは当時のまま公開され、ホテルで撮影した写真も飾られている。今も中国や台湾、日本、タイ、マレーシアなどからファンが訪れ、中には涙を流す人もいるという。
 パカーパンさんは「私は間もなく定年で、当時を知るスタッフはホテルにいなくなるが、生前のテレサさんを感じることができる部屋の公開は続く」と話した。(チェンマイ=タイ=時事)
[時事通信社]

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歌手のテレサ・テンさん=1994年1月
https://sp.m.jiji.com/article/show/3509822
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025050700194


 高知新聞はコラムのようです。素晴らしい!
高知新聞Plus+ [小社会]
2025.05.07 05:00
小社会 テレサさん没後30年
高知新聞社

 アジアの歌姫と称されたテレサ・テンさんが日本で最も活躍したのは、1980年代半ばだった。「つぐない」「時の流れに身をまかせ」。90年代初めの入社組は、カラオケで諸先輩方の気持ちよさそうな歌声を随分聞かされた。

 台湾出身のテレサさんはこの時代、中国で起きた民主化運動にも影響を与えている。台湾では38年に及んだ戒厳令が解除され、中国では胡耀邦総書記の下で民主化の兆しがみえていた。テレサさんは、大陸を巡回するコンサートの具体的な計画も検討し始めたという。

 運動を支えるため、89年には香港で開かれたコンサートに参加した。ところが、そこへ天安門事件。「夢まで殺されてしまった」(平野久美子著「テレサ・テンが見た夢」)

 91年には金門島の地下壕(ごう)にある放送室から、対岸の中国にこう呼びかけている。「大陸同胞の皆さん、民主主義と自由があってこそ国の未来がある」。テレサさんは95年、42歳の若さで急逝した。あす8日で没後30年になる。

 先ごろ国際情勢に関する世論調査が報じられた。「台湾有事」の可能性を懸念する人は85%にも上る。習近平指導部が独立派とみなす頼清徳氏が台湾総統になって間もなく1年。台湾周辺では軍事演習、軍事的な圧力が続く。

 テレサさんが呼びかけた「対岸」にはいま、摩天楼が立ち並ぶ。国際秩序が揺らぐ時代に、大国らしい振る舞いを求めるのは無理な話なのだろうか。

https://www.kochinews.co.jp/article/detail/857970


dメニュー ニュース
最期の地、途絶えぬファン=テレサ・テンさん死去から30年―タイ
時事通信5/7(水)5:48

 「アジアの歌姫」と呼ばれた台湾の人気歌手テレサ・テンさんが、滞在先のタイ北部チェンマイで急死して8日で30年となる。宿泊していたホテルの部屋は保存され、訪れてテレサさんをしのぶファンが途絶えない。

 テレサさんは「時の流れに身をまかせ」「つぐない」などのヒット曲で知られ、中華圏や日本などアジア諸国で人気を博した。1995年5月、宿泊先だった旧インペリアルメーピンホテルでぜんそくの発作を起こし、病院に搬送されたが死亡。42歳だった。

 当時から営業担当としてホテルに勤務している女性従業員パカーパンさん(59)は「テレサさんは優しい人だった。地元の人の気さくな人柄や、マンゴーが好きで、チェンマイによく来ていた」と振り返る。

 テレサさんの死後、ホテルは名前が変わり改装されたが、泊まっていたスイートルームは当時のまま公開され、ホテルで撮影した写真も飾られている。今も中国や台湾、日本、タイ、マレーシアなどからファンが訪れ、中には涙を流す人もいるという。

 パカーパンさんは「私は間もなく定年で、当時を知るスタッフはホテルにいなくなるが、生前のテレサさんを感じることができる部屋の公開は続く」と話した。(チェンマイ=タイ=時事)。 

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-250507X985


産経新聞(web)
台湾出身テレサ・テンさん、8日で死去30年 軍事的緊張高まる中国でも根強い人気
2025/5/7 22:19
西見 由章
国際 中国・台湾


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取材に応じるテレサ・テンさんの実兄、ケ長富さん=6日、台北市(西見由章撮影)

 台湾出身の女性歌手、テレサ・テン(ケ麗君)さんが42歳の若さで亡くなり8日で30年。「アジアの歌姫」として人気を集めたテレサさんの楽曲は現在も日本や東南アジアのほか、台湾との軍事的緊張が高まり交流が先細る中国でも根強い人気を誇っている。テレサさんの実兄で台湾軍の退役少将、ケ長富さん(74)が産経新聞の取材に応じた。

「民主の火を燃やそう」と熱唱
 「ケ麗君文教基金会」(台北)の理事長を務めるケさんによると、8日はテレサさんが眠る台北郊外の墓園「金宝山」で追悼音楽会を開く。10月には、療養中の1995年5月に病死したタイ・チェンマイで追悼イベントを開催する。

 さまざまな言語で1千曲以上を歌ったテレサさん。中でも本人のお気に入りは86年に日本で発売され200万枚の大ヒットを記録した「時の流れに身をまかせ」だったとケさんは振り返る。同曲の中国語版も「特に好んで歌った」という。

 中国当局が民主化運動を武力弾圧した89年の天安門事件の直前、テレサさんは香港で学生運動を支援するコンサートに出演。「軍による統制に反対する」と書いた色紙を首から下げ、台湾で50年代に流行した反中国共産党の歌をカバーして「民主の火を燃やそう」と熱唱した。

 しかしケさんによると中国では現在、国営中央テレビが特集番組を放送するなどテレサさんの楽曲への規制は行われていない。ケさんは退役した2000年以降、「1年に2回ほど大陸(中国)に渡航」し、現地のファンと交流している。中国各地で27のファンクラブが活動しているという。

中国、政治的脅威と認識せず
 改革開放が進められた1980年代の中国では、テレサさんの楽曲が若者の間で爆発的に流行した。香港から海賊版カセットテープなどが大量に流入したためだ。ケさんによると、テレサさん自身も「大陸を訪れて実情を理解したいと考えていた」。だが天安門事件の影響で願いは実現しなかった。現在、中国では情報統制により天安門事件を知らない人も多く、当局はテレサさんを政治的脅威として認識していないようだ。

 テレサさんは、国共内戦に敗れ台湾に逃れてきた中国大陸出身の外省人が住む集落「眷村(けんそん)」で育った。ラジオで覚えた流行歌を隣人たちに歌って聴かせる中で才能を認められ、「歌唱コンクールに出場するたび優勝」(ケさん)したことがキャリアの出発点だ。

 テレサさんは外省人の2世として「私は中国人」と発言する一方、「民主」と「自由」を希求した。存命なら72歳。強権体制が強まる現在の中国や、その軍事的脅威にさらされる台湾をどう見ただろうか。(台北 西見由章)

https://www.sankei.com/article/20250507-KG2YAPNFOFIJBH3GN3C5O3QBWQ/


中国新聞デジタル [天風録] これもコラムのようです。
 1980年代に録音された未発表曲が見つかったと先日、ニュースが流れた。「つぐない」「時の流れに身をまかせ」で知られる歌手テレサ・テンさん。42歳で亡くなって、きょう30年になる。美しい歌声は今も多くの人を魅了する▲日本では主に女心の切なさを歌ったが、アジアの歌姫としては自由と民主主義の熱心な支持者でもあった。89年には中国の民主化運動を香港から歌を送って激励した。危険を案じる周囲の反対を振り切って。時の流れに身を任せぬ強さを持っていた▲台湾生まれで、活動の拠点は香港。両親は中国出身だった。「私はどこにいてもチャイニーズ」と語り、この地域を平和に行き来できるよう、願っていた▲死後30年、その思いは届かず、むしろ現実は後退した。中国政府は「一国二制度」を認めていた香港から自由を奪い、テレサさんの曲に支えられた反政府デモは弾圧された。中心メンバーは投獄、亡命が相次ぎ、民主派のメディアはほぼ壊滅した。台湾併合の圧力も強まっている▲テレサさんが残したプライベート写真は、勝利や平和を意味するVサインのポーズが多い。生前の思いを酌み、この地域の現実を見渡すと、なんとも切ない。


NHK(web)
“アジアの歌姫”テレサ・テンさん死去30年 追悼の音楽会 台湾

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2025年5月8日 17時27分  台湾

「アジアの歌姫」と呼ばれ、日本でも多くのヒット曲で知られる台湾出身の歌手、テレサ・テンさんが死去してから30年となる5月8日、台湾で追悼の音楽会が開かれ、大勢のファンが訪れました。

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アジア各地で人気を集めた台湾出身の歌手、テレサ・テンさんは、日本でも「時の流れに身をまかせ」など多くのヒット曲で知られ、「アジアの歌姫」と呼ばれました。

30年前の1995年5月8日に42歳で亡くなったテレサ・テンさんの墓がある台湾北部 新北の公園では、8日に追悼の音楽会が開かれました。

音楽会では、家族や関係者、それに大勢のファンが墓に線香や花をそなえたあと、台湾の先住民族の若者たちがバイオリンなどの弦楽器で、テレサ・テンさんのヒット曲を演奏しました。

台湾中部の台中から訪れた30歳の男性は「ひとり親の家庭で育った私にとって、テレサ・テンさんは家族のような存在でした。彼女の歌は、みんなの心を落ち着かせてくれます」と話していました。

テレサ・テンさんが「日本のふるさと」として親しんだ福島県三島町から訪れた小堀庄太郎副町長は「テレサ・テンさんとめぐりあえた縁を大切に、台湾との交流を大事にしていきたい」と話していました。


東京新聞(web)/神戸新聞(web)/岩手日報(web)
テレサ・テンさん没後30年追悼 「アジアの歌姫」にファン集う
2025年5月8日 18時31分 (共同通信)
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8日、台北郊外にあるテレサ・テンさんの墓に飾られた花やレコードのジャケット(共同)


 【台北共同】「アジアの歌姫」として人気を集めた台湾出身の歌手テレサ・テン(トウ麗君)さんが死去して30年となった8日、テレサさんが眠る台北郊外の金宝山墓園で追悼式が開かれた。「時の流れに身をまかせ」など人気曲の演奏が響き渡る中、台湾のほか日本や香港などアジア各地から集まったファンらが合唱したり、墓前で手を合わせたりした。
 テレサさんの日本デビューを実現させた立役者舟木稔さんも駆け付けた。「日本でヒットした曲を中国語でカバーし、中国で大流行させた。音楽に国境はないというが、まさにそういう世界をつくったテレサの功績は永遠に消えないだろう」と語った。
 テレサさんの曲は、台湾の影響力拡大を懸念する中国当局がかつて「退廃的な音楽」として本土での放送を禁じていた。現在は規制されておらず、中国には多数のファンクラブがある。黒竜江省出身で韓国留学中の周宗旭さん(27)は「父母がファンで、自分もその歌声に取りつかれてしまった」と話す。
 テレサさんの兄によると、今年は中国本土を含め10カ所以上で追悼行事を開く。


山梨日日新聞デジタル
テレサ・テンさん没後30年追悼
2025年5月8日 18時09分

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posted by kewpie at 15:20| Comment(0) | TrackBack(0) | テレサ・テン
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