2010年02月06日

「翼をください」の歌詞のこと(1)

 訳あって「竹田の子守歌」の動画をYouTubeで探しているときに、当然の事ながら「翼をください」のそれも沢山目(耳に?)にすことになった。そして、そのコメント等で「翼をください」の歌詞のことが話題になっていた。
 かなり丁寧に調べてブログで公表している人もいる。

 興味深いところではあるが、今日のところは、YouTubeのリンクを使いながら歌詞の紹介を。

 いきなりだが、ロック風バージョン。赤い鳥の姿が見られる貴重な動画。


「翼をください」歌詞


 灰色の部分が、歌われていない部分。

こちらの方が動画部分が長いのだが、リンクの埋め込みが出来ない。

 そして「どうして?」「優勝を目指して競う競技スポーツの場にはふさわしくないからか?」などという推測とともに、「今、富とか名誉ならば いらないけれど」の歌詞の抜けたバージョンが、今回の話題の中心だ。

tubasa_1a1s2.gif

 こちらも同じ。間奏を入れて、「今、富とか…」をカットしている。


 スポーツ使用例。

 「富とか名誉」が歌詞にはいると都合が悪いと言うことは、「金と名誉がほしい」なのか? 勝利を目指すのは「栄誉」を目指すのであって、「名誉」や、いわんや「富」を目指すのではないと思うから、堂々とこの部分を歌って応援をすればいいと思うのだが…。

シングル盤の歌詞表示。クリックすると拡大画像。 でもこれが最初のシングル盤(A面が「竹田の子守歌」で、そのB面に「翼をください」)の歌い方のようだ。
 このシングル盤の実物は手元にないので聞けないが、2分38秒という演奏時間の表示から判断すると、「今、富とか〜」を除き、(歌詞カードには記載されていないが)2番で「この大空に〜」を2回繰り返す、という歌い方がオリジナルであると判断して良かろう。



 ライブでの「翼をください」
 投稿者によれば、解散前年のものとのこと。歌詞は欠けることがなく、さらにライブらしく「この大空に…」の部分が何度も繰り返される。
残念ながら埋め込みが不許可なので、リンク先で聞くしかない。

tubasa_1a1a.gif


 こちらは、基本的に全部を歌っているが、最後のサビの繰り返しにちょっと変化を持たせたもの。


 この歌詞について参考にさせてもらったサイト。
http://sinsei.coolblog.jp/nnnoblog/index.php?UID=1247403533

 さらにこちらも。
http://mb101bold.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_7a8b.html
 ただ、このページでは、
> 「翼をください」に話を戻します。この曲の2番の歌詞、今はこう歌われています。
>
>子供のとき 夢見たこと
>今も同じ 夢に見ている
>
> でも作詞の山上路夫さんが書いた歌詞は、この歌詞ではありませんでした。オリジナルはこうです。
>
>今 富とか名誉ならば
>いらないけど 翼がほしい
と書かれているが、上の3つのパターンの歌詞を比べてみると分かるのだが、歌詞を書き換え変え(歌い変え?)たのではなく、完全版から話題の部分を"抜いた"ということではないだろうか。
 理由は分からないけれど、もしも1971年のシングル盤の段階で「今、富とか…」がカットされたのなら、スポーツでの使用などは関係ないだろう。歌詞の問題か、それとも1番・2番が同じメロディーの繰り返しとなる単調さを避けるためか…。

 似たような捉え方は、
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/51606178.html
にもあり、
>1番の部分で、
>「この背中に〜つけて下さい」
>が削除されて短縮され、一方、2番では、
>「子供のとき〜夢に見ている」
>が削除され、これにかわって
>「今、富とか名誉ならばいらないけど翼がほしい」
>というレコードにはない歌詞に置き換わっています。
と書かれていて、必ずしも「最長バージョン」がスタートではないという解釈がされている。うーん、確かにその可能性もある。


 ところで、「今、富とか…」がカットされていない赤い鳥のCD等はないだろうという回答。
http://oshiete.chance.com/qa5113928.html

 「今、富とか〜」まで入っているのは、オリジナルバージョンというよりも、欲張り版最長特別バージョンとも言える。だから、レコードなどにはないのかも知れない。

 やや決定的なもの。後藤悦治郎氏に直接質問をしたというもの。
http://kei1959.blog43.fc2.com/blog-entry-155.html
 ちょっと余談だが、ここにスタジオ・ライブ盤のことが触れられている。確かそれを私も買って、さらに同じものを当時のペンパル(アメリカの女の子、Tracy Alstonさんに郵送したことをよく覚えている。)
 さて、だがやっぱり疑問は残る。
●約3分という時間制限→今なら気にしないで、全部歌えるはずなのに、歌っていないケースがほとんどである。
●偽善的内容→歌っている場合は「偽善」で歌っているのか…。
●レコード会社からの要請→そんなに強い要請なのか。また、それをすんなり受け入れる必要があるのか。

http://blog.livedoor.jp/ogawamaki/archives/50880632.html
 問題の箇所を歌うか、歌わないか迷った歌手のブログ。

 もしかすると、本当の答えなんて実はなくて、歌っている当人達も曖昧で、結果的に3つ以上のバージョンができてしまっただけなのかも知れない。

---------

 娘さん達が、「翼をください」がお母さんの歌っていた歌だと知らなかったというエピソード。
http://www.zakzak.co.jp/people/archive/20060120.html
 ファイル名から判断して、2006年のページと思われる。2009年には自ら「還暦」と言っている。



posted by kewpie at 20:29| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/35172676
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック

赤い鳥『翼をください』歌詞「今富とか」削除の真相
Excerpt: 赤い鳥の「翼をください」の歌詞について、今朝の朝日新聞の記事で「『今 富とか〜』で始まる2番冒頭の歌詞は、曲の長さを抑えるためにレコードでは省略された」と書かれています。
Weblog: 北村正裕BLOG
Tracked: 2011-11-12 13:15
コメントの投稿について
○お名前とコメント欄の記入は必須です。
○メールアドレスは任意です。記入されても公開はされません。管理人のみに知らされます。
○スパム防止のため、
・ホームページアドレス欄への記入はできません。
・コメント欄にURLは記入できません。
・スパムと思われる語を記入できません。
 これらをしようとすると、最終的に投稿完了できません。
○投稿完了後に、管理人の判断でスパムと判断した投稿は削除させていただきます。