このころ、ハイファイセットもよく聞いていました。いや、ハイファイセットの方を聞くことが多かったかも知れません。
このスカイレストランは、その歌詞(タイトルも)が本来は「あの日にかえりたい」用に作られたのが、差し替えられたというのをかなり前に知って、「おう、確かに歌える!」と思ったものですが、荒井由実自身が歌っているものがあります。
「スカイレストラン」 作詞:荒井由実 作曲:村井邦彦 街灯り 指でたどるの 夕闇に 染まるガラスに 二人して 食事に来たけど 誘われたわけはきかない なつかしい電話の声に 出がけには 髪を洗った この店で さよならすること わかっていたのに もしここに 彼女が来たって 席を立つつもりはないわ 誰よりも あなたのことは 知っているわたしでいたい 長いこと 会わないうちに あなたへの うらみも消えた 今だけは 彼女を忘れて わたしを 見つめて なつかしい電話の声に 出がけには髪を洗った 今だけは彼女を忘れて わたしを見つめて わたしを見つめて | 「あの日にかえりたい」 作詞:荒井由実 作曲:荒井由実 泣きながら ちぎった写真を 手のひらに 繋げてみるの 悩み無き 昨日のほほ笑み わけもなく 憎らしいのよ 青春の 後姿を 人は皆 忘れてしまう あの頃の私に戻って あなたに逢いたい 暮れかかる 都会の空を 想い出は さすらってゆくの 光る風 草の波間を 駆け抜ける 私が見える 青春の 後姿を 人は皆 忘れてしまう あの頃の私に戻って あなたに逢いたい 今 愛を棄ててしまえば 傷つける人もないけど 少しだけ滲んだ アドレス 扉にはさんで 帰るわ あの日に |
お若いみなさん、「電話」が出てきますが、「携帯電話」ではありませんよ。「アドレス」は「メールアドレス」じゃあありません。「住所」です。GPSで彼女に居所を監視されるなんて、全くない頃の、アナログの世界ですね。(パソコンが一般人の手にとどく、ちょっと前のことです。)
「中央フリーウェイ」なんかもよく聞きました。赤い鳥の雰囲気なんて全くありません。それにしてもどうして荒井由実の歌をハイファイセットはいろいろと歌ったのでしょう。「ニューミュージック」路線を突き進んでいたというのが共通点でしょうか。
ハイファイセットで好きなのは「卒業写真」かな。
そうえいば、「<卒業アルバム>大学生に売れず 人気回復に知恵絞る」なんていうニュースが流れていますが、大学生向けの卒業アルバムというのがあること自体知りませんでした。高校規模(と言っても大小ありますが)ならともかく、大学のアルバムってどんな写真を載せるんでしょう。学年で統一して作れそうもないから、専攻とかでそれぞれ作るのでしょうか。
・・・とわざわざ書いたのは、「卒業写真」というタイトルのことをふと「?」と思ったからです。「卒業写真」って何でしょう。よく考えてみると、そんなもの聞いたことがないし、もちろん持ってもいません。
でも、調べてみました。wikipediaによると、
>卒業式に撮影した記念写真。
>上記から転じて一般的には、入学から卒業するまでの主な行事の写真、クラス・個人ごとの写真を集めて1冊のアルバムに編纂し、卒業後に受け取るもの。卒業アルバムを参照。
>作品のタイトル
・卒業写真 (荒井由実の曲) - 荒井由実の代表的なヒット曲。
・卒業写真 (映画) - 2007年公開の日本映画。
・卒業写真 (漫画) - あさぎり夕の漫画。
やっぱりね。荒井(松任谷)由実って、そういうふうにないものでもありそうなものを言葉にして、歌詞を作ってしまうのが得意なのではないでしょうか。
「三浦岬も見える〜」(海を見ていた午後)とか、「この道はまるで滑走路 夜空に続く」(中央フリーウェイ)とか、そこに行ってみたくなります。
ドルフィンには、その後も長く歌を思い出して行く人がいたようですが、「ソーダ水の中」に船を通らせた人がいます。(笑)
海を見ていた午後
(リンク切れになると困るので、写真をもらいました。)
それから、実は横浜のほとんどから三浦半島(岬じゃありません。)は見えないんですよね。
でも、それが見える気分にさせちゃうところが、彼女の才能なんですよね。