ふと、急に疑問に思いました。尾瀬は放射能に汚染されていないのか・・・。良くも悪くも、あまり話題になっていません。今では国立公園になっている尾瀬です。
検索してみたところ、同じ疑問を持って調べたり意見を述べているページがいくつかありました。
「尾瀬」をキーワードにgoogleで検索してみたところ、トップに表示されたのが「尾瀬保護財団」でした。ここには放射能の「ほ」の字もありません。見落としたのかも知れませんが、少なくとも誰でも見えるようにはしてありません。
同僚に今日、「尾瀬の土地の多くは東電のものですよね」と言ったら、博識の彼ですが、ご存じではありませんでした。Wikipediaには、
「尾瀬地域の群馬県側は全てが東京電力の所有地である。」
という記述があります。また、Monipo blogには、
「尾瀬の4割が東電の土地だ。年間2億円の環境保全費。どうするか?」
と書かれています。
東電のHPの尾瀬に関するページは、「尾瀬からの招待状」というタイトルが付いています。一番上の画像です。(クリックすれば拡大して十分に読めますが、「文字情報」として残したいので、下にテキストデータとして貼り付けました。)
何と書いてあるかというと、
お詫び この度は、広く社会の皆さまに大変なご迷惑とご心配をおかけし、誠に申し訳ございません。去る3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震で被災された皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。 同地震に伴いまして、当面の間、「尾瀬からの招待状」では、コンテンツの更新を控えさせていただきます。 皆さまにご迷惑をおかけいたしますこと、大変申し訳ございません。 どうぞご理解・ご了承のほど、お願いいたします。 |
実におかしな「お詫び」の文章です。「大変なご迷惑とご心配」が何について述べられているのか分かりません。当然「原発事故により」と書くべきですが、書かないだけでなくて、「去る3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震で被災された皆さま」と話を逸らすだけではなく、「心よりお見舞い申し上げます」と書いて、お見舞いは地震見舞いだけで、それ以外のこと、つまり原発事故については、責任はないと間接的に言っていると思われます。
それに、「同地震に伴いまして、当面の間、「尾瀬からの招待状」では、コンテンツの更新を控えさせていただきます。」とありますが、どうして地震のための更新をしないのか、不明です。「尾瀬の保護」「自然の保護」を強調するこのページでは、地震は「自然災害」なのですから関係ないはずです。阪神大震災の時にも更新を停止したのでしょうか。
東電の事ばかりになってしまいましたが、今回は放射能汚染のことを書くつもりでした。
こちらに引用されている地図をちょっと見ると、「尾瀬のあたりは汚染されていない…」と思ってしまいますが、当該ブログの筆者は、
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日光と沼田の間の空白です。
ここには、いわゆる日光連山、そして尾瀬があります。
そもそもこの放射能マップは、各自治体の計測結果を地図上にプロットした物です。
日光連山や尾瀬のデータは全く無い、あるいは殆ど無いと思われます。
だから放射能マップに書かれていないだけで、実際は日光と沼田の間の空白は埋まっていると考えるのが自然でしょう。
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と述べています。なるほどね。
事故とは言え、また私有地とは言え、国立公園を放射能で汚染させてしまった東電は除染(ATOKでは「じょせん」で変換できませんでした。今まで使ったことのない言葉です。)の義務があるように思います。
このCMは東電のHPから削除されてしまっているのでしょうか。(ちなみに、尾瀬の4割が東電の所有である旨の表示が見えますね。)
個人的に放射線量を測った人もいます。
MSN山系ニュースには次のような記述があります。
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尾瀬の放射線量は「問題なし」 群馬県
2011.5.30 22:36
群馬県は30日、東京電力福島第1原発の事故を受け、尾瀬国立公園と周辺の空間放射線量を28日に測定した結果、毎時0・043〜0・3マイクロシーベルトだったと発表した。いずれも「屋外での活動に問題のないレベルだ」としている。
片品村内の10地点を選び、それぞれ地表付近、地上50センチ、同1メートルで測定。マイカーからバスに乗り換える「戸倉第1駐車場」の地表付近の放射線量が最も高かった。
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こちらにも、私と同じように心配をしているブログがあります。
尾瀬の放射能が「問題なし」としても、事故による汚染はゼロではないのですから、責任を持って除染をしてほしいものです。
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追記
ともさんのコメントを受けて、
尾瀬の放射能汚染は?(2)
を書きました。
たまたまtwitterからこちらへ飛んできました。
お詫び文の件、同感です。
「みんなの尾瀬をみんなで守ろう」をキャッチコピーにしていたと思います。
サイトの更新を控えるのではなく、震災後も尾瀬の様子を今まで通り伝えてほしかった(サイトを更新してほしかった)と個人的には思っています。
尾瀬保護財団の「ほ」の字は、
群馬県のホームページに尾瀬国立公園の放射線量測定結果が発表された時にブログに掲載された程度だったと思います。
http://ozenavi.blog85.fc2.com/blog-entry-2159.html
尾瀬保護財団としては、放射線量を発表する立場ではないというスタンスなのでしょう。
twitter ID:ozenotomo
3月11日以来、「事実発表」にみな懐疑的になっていると思います。尾瀬を愛する人にも真実を伝えてほしいですね。
「ほ」の件、私は見落としていました。ありがとうございます。ちょっとだけは記述があったのですね。リンク先で、群馬県が国や東電に対して要望していることはその通りだと思います。放射線量測定については、継続的にやっていってほしいですし、県や財団にはその結果を発表し続けてほしいです。