小学館は10月15日に「間違った意味で使われる言葉ランキング」と「言い間違いされる言葉ランキング」を発表した。(リストを作ったのは同社「大辞泉」編集部)

(これ以上、拡大表示はしません。)
「誤用」で思い出したことがあります。
「悪貨は良貨を駆逐する」と同じで、言葉の持つ価値もダン探偵化する傾向がある。
(余談ですが、「あくか」と読んでいましたが、「あっか」なのですね。)
いつ、どこで、誰から聞かされたのかは忘れました。
例えば、「御前」「貴様」は今では相手を呼ぶときの、蔑称的な使い方をされます。(「てめえ」つまり「手前」は本来自分のことでしょうから、これはまた別。)
例外として、例えば「車」があります。輪っか一つが、高価な自動車になってしまうのですから。
さて、誤用ランキングをそんな「良貨駆逐」の観点から見てみたいと思います。
なお、定義として引用するのは、goo辞書です。デジタル大辞泉を使っているとのことで、今回の記事にぴったりです。
★は「悪貨に駆逐」されようとしている言葉/−特に変わらない /☆「悪貨を駆逐」
1 ハッカー
(誤)コンピュータに侵入し、不正行為を行う人
(正)コンピューターやコンピューターネットワークに精通した人。高い技術力や豊富な知識をもち、プログラムを解析して巧妙に改良したり、ネットワークの安全性を検証したりする者を指す
結果→★
2 確信犯
(誤)悪いことであるとわかっていながらする犯罪
(正)道徳的、宗教的または政治的信念に基づき、本人が悪いことでないと確信してなされる犯罪
結果→★
gooの注:すでに50%以上の人が、(誤)の意味で使っているとのこと
3他力本願
(誤)自分の努力でするのではなく、他人からの助けに期待すること
(正)仏語。自らの修行の功徳によって悟りを得るのでなく、阿弥陀仏の本願によって救済されること。浄土教の言葉。
結果→−
gooの注:《誤用が定着したものか》
4 破天荒
(誤)豪快で大胆不敵なようす
(正)前人のなしえなかったことを初めてすること。また、そのさま。前代未聞。未曽有(みぞう)。
結果→−
5 姑息(な手段)
(誤)ひきょうであるさま
(正)一時の間に合わせにすること。また、そのさま。一時のがれ。その場しのぎ。
結果→やや★
6 失笑する
(誤)笑いも出ないくらいあきれる
(正)思わず笑い出してしまうこと。おかしさのあまり噴き出すこと。
結果→★
7 敷居が高い
(誤)高級すぎたり、上品すぎたりして入りにくい
(正)不義理や面目のないことがあって、その人の家へ行きにくい。
結果→−
gooの注:[補説]文化庁が発表した平成20年度「国語に関する世論調査」では、「あそこは敷居が高い」を、本来の意味である「相手に不義理などをしてしまい、行きにくい」で使う人が42.1パーセント、間違った意味「高級すぎたり、上品すぎたりして、入りにくい」で使う人が45.6パーセントという逆転した結果が出ている。
8 (話の)さわり→ここになくて、文化庁サイト
(誤)話の最初の部分
(正)義太夫節の最大の聞かせどころ,聞きどころとされている箇所
結果→−
9 なしくずし
(誤)物事が曖昧なまま進んでいくこと
(正)物事を少しずつかたづけていくこと。徐々に物事を行うこと。
結果→★
10 悪びれる
(誤)虚勢を張って悪事を働いても悪いとは思わない態度をとる
(正)気おくれがして、恥ずかしがったり、卑屈な振る舞いをしたりする。
結果→★
ということで、★6つ。☆はなし。
なかなか良い意味には変化しないというのは、本当かも知れません。